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Shutterstock, photo: Aleksandrs Muižnieks, Līgatne Nature Trails, Latvia

ラトビアは、その壮大な自然景観と豊かな生態系で広く知られ、環境保護と生物多様性の保全においても積極的に取り組んでいる国です。国土の13%にあたる658ヶ所の特別保護地域は、ラトビアが自然を守るためにどれほど本気で取り組んでいるかを物語っています。また、国土の約半分を占める森林は、多種多様な動植物の生息地となっており、生態系のバランスを支え、生物の多様性を保護する重要な役割を果たしています。

ラトビアには、国立公園や生物圏保護区、自然公園、景観保護区、自然保護区、天然記念物(並木道、樹木園、地質・地形の名所)、海洋保護区、さらには「老木」や「巨石」といった貴重な自然遺産が保護されています。多くの国々が山脈の保護に力を入れる中、ラトビアには高い山はありませんが、代わりに「巨石」の保護に誇りを持っています(ラトビアの最高峰はガイジンカウンズ、標高312mです)。

ラトビアの国立公園、ガウヤケメリラズナスリテレなどは、自然保護の重要な拠点となっています。これらの公園はすべて、欧州の重要な生物多様性保護ネットワークであるNatura 2000に登録されています。ガウヤ国立公園は、ラトビア最大で最も古い公園で、900種以上の植物、149種の鳥、48種の哺乳類が生息する生物多様性の宝庫です。ケメリ国立公園はその湿地帯や治癒効果のある泥で有名で、クロサギやヨーロッパアマガエルといった珍しい種が生息しています。

ラトビアでは海洋生物の保護にも力を入れており、バルト海の独特な汽水生態系は、世界的に珍しいアトランティックニシン(Clupea harengus membras)などが生息する場所です。ラトビアは、この貴重な海洋環境を守るため、汚染や過剰漁業に立ち向かいながら、積極的に保護活動を展開しています。

また、ラトビアは国際的な環境協定にも積極的に参加しています。生物多様性の保護、気候変動の緩和、持続可能な開発の推進を目指し、生物多様性条約パリ協定、京都議定書などに署名し、地球規模での環境保護に貢献しています。

国内外の取り組みと並行して、ラトビアでは自然保護への市民参加と教育にも力を入れています。生物多様性や持続可能な取り組みの重要性を伝えるための教育活動が積極的に行われています。WWF(世界自然保護基金ラトビア支部は、すべての年齢層を対象に自然保護活動を行い、自然に対する責任感や自然のつながりを深める機会を提供しています。さらに、ラトビア国有林(LVM)は、子どもたちの自然を愛する心や持続可能な林業への理解を育むため、様々な森林教育プログラムを提供しています。

ラトビアでは、環境保護と生物多様性の保全が文化として根付いており、その取り組みは年少のときから始まります。学校教育では環境教育が重要な位置を占めており、自然を気遣うことが教えられます。子どもたちは、教室で学んだことを実生活に活かす活動やキャンプに参加し、自然を守る意識を養いながら、より深い自然とのつながりを育んでいます。